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斎藤芳盛
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小学生の頃、僕は一人でいることを無意識のうちに望んでいたのかもしれない。いつも一人だった気がする。ガリ吉と呼ばれ、イジメられ、一人の世界にいた。同級生とはあまり関わりを持たず、自分と関わる人は不幸になるとさえ思っていた。だから僕は、学校での関わりに悲観的だったといえる。そのかわり、大人の人とよく話した。近所のおじさんやおばさん、近くにある消防署の消防士さんと話すことが好きだった。

とにかく、学校での生活は辛かったし、苦しくもあった。毎日、毎日イジメられ、ひらすらに孤独を感じる日々が続く。その中でも、学校での勉強が特に嫌だった。先生も自分のことを理解してくれないと思い込み、信じられずにいたことから勉強する気持ちも冷めていったのかもしれない。小学生時代は「自分はダメなんだ!」「何も取り柄がないんだ!」としか考えられなかった。まわりの同級生は僕のことを変わっていると思っていたようだ。その当時のこと、あれは小学校3年生くらいだったと思う。5時間目の授業が終わり、帰ろうと下駄箱の方へと歩く。下駄箱には出席番号順に番号がついており、僕は8番だった。8番を見ると靴がない!それから2時間程探し続け、結局みつからない。しかたなく上履きで帰ることにした。帰りの道中、ムナシサが胸中に広がる・・・。家に帰るのが嫌で、いつもより遠回りをしてみる。しかし、いつしか家の前に着いてしまった。玄関に気持ちを抑えながら入る。すると母が僕を迎えた。

「洋ちゃん、今日は遅かったのね」

いつもの言葉を僕は母に返した。

「うん。友達と遊んでてね・・・。」

居間に入ろうとすると母が言った。

「ちょっと待ちなさい!」

「靴はどうしたの?」

僕はいつも通りこう答えた。

「友達と遊んでて靴が汚れちゃったから学校に置いてきた」
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