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斎藤芳盛
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小学生時代の6年間は辛いものだった。ガリ吉と呼ばれ、そしてイジメにあっていた、。僕の身の回りでは、よく物が無くなった。通学帽や傘、消しゴムや靴にいたるまで・・・。イジメとは必ず群れを成す。弱い心は、また弱い心を求めるものである。

ある日のこと、トイレ掃除をしていると何か冷たくなった。「手が滑った!」と、同級生がホースから出る水を僕に浴びせたのだ。また違う同級生がホースを持ち「手が滑った!」と言う。一週間で掃除の場所が変わるのだが、トイレ掃除の一週間は苦しかった。なぜなら、一週間はずっとずぶ濡れの毎日が続くからである。学校の先生も不思議に濡れた服を着ている生徒を見て何も気づかなかった。濡れたまま家にかえると母が声をかける。

「洋ちゃんずぶ濡れでどうしたの?」

すると僕は決まってこう答える。

「友達と遊んでて濡れちゃった・・・。」

それで一応は母の納得は得られるものの、母の顔はいつも困惑していた。学校生活で楽しいと思えることは一つも無かった。学校行事や、クラスで何かをする時には必ず仲間はずれにされていた。クラスの女子からは「きもちわる!」と僕が視界にはいるたびに言われるのである。そして、学校という世界の中でも、一番嫌いな恒例行事があった。それは年に二回の席替えである。僕が通っていた小学校では、年に二回の席替えと班替えが行われていた。班とは、5人程のグループである。クラスで何かを発表したり、スポーツを班対抗で行う場合のグループとして決められていた。何故、この班替え、席替えが嫌だったか。それは、僕と席が隣になるのは女子と決まっていて、隣になった女子は半年間、僕と口を聞かない。隣になった女子の友達はその子に対して哀れみの言葉をかける。「半年もガリ吉と一緒なんてかわいそう・・・。」すると、僕の隣になった女子は泣くのである。班替えも同様である。同じ班になった5人のメンバーは、貧乏クジを引いたように落胆をあらわにする。この半年間の繰り返しが僕の小学生時代だった。でも、それが当たり前のようになっていた。

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